よく分る刈谷ハイウェイオアシス【刈谷PAに連結する公園、人気の背景】

刈谷ハイウェイオアシスは、とても人気のある場所。名古屋の周りでは、積年の課題だった東名・名神を補完する大動脈として、新東名、新名神が伊勢湾岸道路で繋がり、事実上1本の軸として産業から暮らしまで、大きなメリットをもたらしています。

東京エリアを代表するアミューズメントスポットが、東京ディズニーリゾートで、大阪エリアを代表するのがユニバーサルスタジオジャパンだとすれば、名古屋エリアを代表するのがナガシマリゾート

テーマパークと呼ぶのがピッタリくる、他のふたつに対してスパーランドを代表とする、絶叫マシンでも有名な、よりエキサイティングな遊園地という感じの強い場所。ところが名古屋の付近では、このナガシマリゾートに対しても、個性的な魅力を放っているアミューズメントが存在しています。

それこそが刈谷ハイウェイオアシス。しかもここの特徴は無料で楽しめることだったり、とてもお得感溢れる遊園地や飲食・買い物の楽しみがあったりといったもの。日本を代表する3つの大都市圏を比べても、キラリと光る個性的な組み合わせが、大動脈の結節点として、東西に並ぶことになります。

PA(パーキングエリア)といえば、いわずとしれた高速を使う人のために考えられた施設。そこに加わるハイウェイオアシスは、高速道路利用者のためだけでなく、むしろ一般道からの来訪者のためにあるものを、高速道路で便利に使えるようにしたのが始まり。

刈谷ハイウェイオアシスについてはさらに、ちょっと遠くへのお出かけの場合でも、経由地になるのではなく、目的地のひとつであって欲しいという狙いがあったといいます。そんな願いは、しっかり叶ったかのような動員ぶりが伝わります。

高速道路からそのまま使えるという便利な場所。PAにあるけれども公園でもあるというハイウェイオアシス。さらにここを目指して来たくなるというお得感。狙い通りの人気を獲得した背景がよく分るようガイドします。



Contents

公園選びの参考書!公園にさらに加わるお得感を徹底解明

刈谷ハイウェイオアシスである岩ケ池公園には、中京圏のみならず、近畿含めても屈指レベルの無料で遊べる大型遊具があります。それも、とてもユニークな空中洞窟遊具だけでなく、林間の遊具広場も加わります。

関連記事:コンビネーション遊具徹底5選近畿・中京圏編

林間の遊具広場のほうでは、大きなローラー滑り台、ターザンロープ、そびえ立つネットタワーや、ネットトンネル、アスレチック遊具など、ここだけでも、そこら辺の公園顔負け。隣りには幼児専用エリアや、水遊び場などもあります。

華やかな商業施設や、お得なお店が有名な刈谷ハイウェイオアシスの、隠れた一面でもあり、またこれが刈谷ハイウェイオアシスとは何なのか? を知るための決定的な事実でもあります。

2004(平成16)年オープンした刈谷ハイウェイオアシス岩ケ池公園)。高速道路が民営化されたのはこの翌年。大変革に先駆けて施設の充実ぶり、破格の料金の遊園地や、お得な直売所などもある点が、すぐに話題となっています。

ともすれば民営化に伴う何かが背景なのでは? と思いたくなるような大胆な企画は、日本道路公団の時代にすでに完成しているのです。そうなると、ちょっと意外に思えそうな面のある、この楽しさ満載のスポット。

とりあえず、こうした無料で思う存分遊べる面については、岩ケ池公園についての関連記事で、さらに詳しくご参照頂けます。

関連記事:子どもと無料で楽しむ岩ケ池公園

まごうことなき公園でありながら、それに留まることなく加わる楽しさ、面白さ、お得感。それが人気を呼ぶ背景になっています。こうした点も、いつもの通り独自に撮影した写真を満載して徹底解明します。

刈谷パーキングエリアを印象付けるシンボルの大観覧車

刈谷ハイウェイオアシスを訪れるのに、遠方から高速道路を使っても、一般道からであっても、真っ先に目立つのは観覧車。配置されているのは、岩ケ池公園の有料遊具ゾーンの方というよりも、PAの駐車場の目の前。

フードコートや特産品店、産直市場おあしすファームなどの入っているセントラルプラザオアシス館刈谷INFO BOX(地元情報発信の展示館)に挟まれたところです。4台のシースルーゴンドラを含む全36台のゴンドラを擁する観覧車は、最大級のものからすれば半分ほどの大きさながら、充分大観覧車といえるレベルです。

セントラルプラザ2階観覧車連絡ブリッジ側には自由に使えるテーブルと椅子

刈谷PAは上下線の駐車場が、高速道路の同じ北側にある上下集約式。観覧車を挟むセントラルプラザなどの建物東側に上り線の、西側に下り線のPAの建物がそれぞれあって、セントラルプラザとは別に、おのおのフードコートと売店が入っています。

観覧車仕様:高さ59.5 m、回転輪径53 m、定員36台×4=144名
乗車時間:約12分(1周所要時間11分6秒)
夜間照明:7色のイルミネーション
利用料金:600円(2歳以下無料)、3名セット1,500円、4名セット2,000円
(セットとは1つのゴンドラを利用すること、小学生は16歳以上と同乗)
連絡先:0566-35-1134
営業時間:10時~22時(チケット販売終了21時45分)

渾身のアイディアがこもった話題のデラックストイレ

デラックストイレの男子側はクールでスタイリッシュ

オープンしてすぐさま話題を呼んだデラックストイレ。これを含む一画が、刈谷ハイウェイオアシスの高速道路関連施設の中心部分。観覧車デラックストイレも、ここが特別なPAだとすぐに分かるシンボルになっています。

奥の女性用が特にデラックス

すぐに目立つ観覧車に対して、入ってみなければ分らないデラックストイレもなかなかの衝撃度。特に女性用トイレは、くつろげる立派なソファー、化粧室や更衣室などに加えて「母と子」への配慮も特徴。授乳コーナーはじめ、オムツ替え、調乳設備が整っています。もちろん多目的トイレも備わっています。

名物えびせんべいは試食コーナーが充実

セントラルプラザとは別棟になっている、デラックストイレの手前はえびせんべいの販売店。

知多半島の美浜町にある会社、えびせんべいの里の店舗では、勢ぞろいした種類豊富なえびせんべいを試食販売しています。

この思う存分試食できるサービスと種類の豊富さは、さすが別棟を丸ごと占めているだけのことはあります。思い切りお土産候補に躍り出る、紛れもない名物のひとつです。

関連リンク:えびせんべいの里

セントラルプラザの1階部分は、ある意味近頃よくあるSA・PAの施設そのもの。ただしフードコートはPAのもの他ふたつを含めて計3ヵ所。それぞれ離れているだけあって、どこで食べたらよいのか把握するのは大変。心から納得した決断にするのは、容易でないです。

普段使いでも人気!物販の目玉が産直市場おあしすファーム

フードコート同様に、お土産品など含む売店も3ヵ所。すべてをチェックするだけでも苦労するのは変りないうえに、買い物に関してはさらに産直市場おあしすファームもあります。

大きな店舗は一般道側の駐車場に面していて、セントラルプラザの地階とはいえ、刈谷ハイウェイオアシスの公園側は一段下がっているので路面店です。

いわゆる直販店の形態ながら鮮度、お値打ちな価格がこれまた人気です。地元の野菜、果実などの農産物、魚介類など生鮮品、精肉や加工品と売られている種類も豊富。農産物は和歌山や長野など他地域の特産品も扱います。

旅行者などの非日常のニーズだけでなく、消費者が日々求めるものにも応えるところが、刈谷ハイウェイオアシスの賑わいを支える、ひとつの要因になっています。

産直市場おあしすファーム
営業時間:9時~19時
連絡先:0566-35-0211

子どもと格安で楽しむ刈谷ハイウェイオアシス有料遊具ゾーン

産直市場おあしすファームの前、オアシスステージジャブジャブミスト噴水から無料遊具のほうへ向かう途中、第2第3駐車場に挟まれた辺りが、有料遊具ゾーンになります。ここには面白いアトラクションがいっぱいです。

有料遊具ゾーンの営業時間:9~17時(11~2月は16時まで)
土日祝日の延長営業:20時まで(11~2月は18時まで)
延長営業の対象:わんぱくパイロット、メリーゴーランド、かもかもポッポー

休園日(毎月15日、祝日は翌平日)の営業:なし

刈谷ハイウェイオアシス岩ケ池公園)の有料遊具ゾーンの特徴は、利用料金が格安であること。それも言葉通りの意味で、世間の同様のものと比べて安い設定になっています。

有料遊具ゾーン料金体系(種類別に固定料金)

ゴーカートメリーゴーランドかもかも・ポッポーわんぱくパイロット
(利用に際してチケットと係員の案内が必要)
1人1回100円

バッテリーカー固定式自動遊具レール式乗り物
(係員の手を借りなくても硬貨投入で利用可能)
1人1回50円硬貨

全長520 mに及ぶコースを駆ける!2人乗りのゴーカート

ゴーカートは土日祝日延長営業対象遊具

ゴーカートコースはとっても長いです。PAに間に合わせであるもの? などと考えたら、驚くほどの規模。かもかも・ポッポーができたことで、ゴーカートだけが有料遊具ゾーン、ほぼ全域を巡る遊具ではなくなりました。

それでも依然として、かもかも・ポッポーの2倍以上になるコース長は、刈谷ハイウェイオアシスの遊園地部分が、格安で圧倒的なスケールを楽しめることを簡単に納得させてくれます。

右側の黒いペダルがアクセル、左側の赤いペダルがブレーキ。直線で前車に近づくと自動ブレーキが作動する仕組。

乗車可能年齢:3歳以上
運転可能年齢:小学校3年生
3歳から小学校2年生までは高校生以上の運転手と一緒なら乗れます。

かも・かもポッポ―はSL風のミニ鉄道

かもかも・ポッポーも土日祝日延長営業対象遊具

ゴーカートほどの長さはないといっても、208 mの路線をのんびりと約3分半乗車するかもかも・ポッポーもとても満足度が高いです。なにしろこれまた100円ポッキリなのですから。

乗車可能年齢:定めなし
小学生以下は高校生以上の保護者と同乗。2歳までは無料。

一般的な遊園地の相場よりも、明らかに安い料金というのは狙いがある! ことに思えます。これだけ価格競争力を意識しているのは、産直市場おあしすファームの物販でも、値段と質が戦略的なものになっているのと同じ目的でしょう。

遊園地を象徴する代名詞、メリーゴーランドも華やかに!

メリーゴーランドも土日祝日延長営業対象遊具

遊園地の夢を代弁する乗り物といえばメリーゴーランド刈谷ハイウェイオアシスでも特に夜は、イルミネーションを伴って華やかに鎮座しています。いずれにせよ、遊園地としての採算を取り、事業として成り立たせようとするならば、相場となっている価格より、これほど安くできるはずはないです。

乗車可能年齢:定めなし
小学生以下は高校生以上の保護者と同乗。2歳までは無料。

わんぱくパイロットの楽しみは空中飛行

わんぱくパイロットも土日祝日延長営業対象遊具

ましてや有料遊具ゾーンでは、激安の利用料は設定されるとはいえ入園料は無料。それもPAだからではなく、ここは一般道から無料の駐車場を利用して、訪れられるスポットです。わんぱくパイロットだって他の遊園地でよく見かける、飛行気分をしっかり味わえる遊具です。

乗車可能年齢:3歳以上
乗車可能年齢でも小学生以下は高校生以上の保護者と同乗。

バッテリーカーと固定式自動遊具、レール式乗り物は相場の半値!

さらにコイン投入式の遊具は一律50円。無料の遊具同様、刈谷ハイウェイオアシスに敢えて出かけて貰えるように! と考えられた価格です。ましてや地元のことを考えると、刈谷駅の近くには、市営の格安乗り物遊具のある交通児童公園もあります。

100円でなく、50円の代わりに係員はいません。小学生未満は保護者(高校生以上)が付添って欲しいとのこと。

ワンコインだから100円でもよさそうなものをあえて50円。係員のいる大規模遊具が100円なのですから、こうでなくては感動が薄れてしまいます! だからもちろん消費税がいくら上がってもこのままでしょう。

ちょっと面白いことに、観覧車の下のコイン投下式の遊具は100円です。いわゆる相場通りの例が、こんな近くにあるのです。確かにワンコインのこの手のものは大抵100円。キャラクターの乗り物で差別化は図られています。実は有料遊具ゾーンとは違う会社が設置している事情もあります。

かりやFREE Wi-Fiは自由に利用可

刈谷駅から刈谷ハイウェイオアシスまでくる刈谷市公共施設連絡バス同様、無料の刈谷市のフリーWi-Fiはジャブジャブ・ミスト噴水付近、空中洞窟遊具有料遊具付近、テント広場付近で利用できます。

KARIYA FREE Wi-Fi
SSID:KARIYA_Free_Wi-Fi
(メールアドレス、SNSアカウントなどを登録して接続、1回の接続は60分以内、ただし何度でも利用可)

天然温泉かきつばたは源泉かけ流しもある本格温泉の温浴施設

地下1,200 mから1日約360トン湧出する塩化物強塩温泉を、源泉かけ流しで使う露天風呂や、天然温泉を使った高濃度炭酸泉の浴槽など、本物の温泉と温浴施設のよいところどりの天然温泉かきつばた

お食事のみの利用も大丈夫というレストランは、1階と2階にひとつづつ。1階の和呂和呂のほうが御膳のセットなどもあり、やや本格派ながらどちらもしっかりした食事から軽食まで、いろいろなメニューが揃っています。

他にはリクライニングの休憩スペースや各種ボディケア、岩盤浴などのサービスがある定番の温浴施設です。畳になっている漫画コーナーは3,000冊以上を用意しています。

営業時間:9時~23時(土日祝日は7時から)
休館日:毎月15日の公園休園日(土日祝日の場合は翌平日)
利用料金:820円、小人(小学生以下)410円、3歳以下無料
(入会金200円で会員になると大人720円などのサービスあり)

かきつばたは、足湯のみの利用もできます。その場合の利用料金は100円。

関連リンク:天然温泉かきつばた

刈谷ハイウェイオアシスを訪れるには(アクセスについて)

住所:愛知県刈谷市東境町吉野55番地
連絡先:0566-35-0211
【有料遊具ゾーン(入園料は無料)、など一部休園日があります】
休園日:毎月15日(土日祝日の場合は、翌平日)

伊勢湾岸道路の刈谷パーキングエリアに連結していて、一般道からの利用ができる無料駐車場も用意されています。バス便は名鉄三河線刈谷駅からハイウェイオアシス内まで運行しています(刈谷市公共施設連絡バス、料金は無料)。また別に近隣までの路線も走っています。詳しいアクセス方法は岩ケ池公園についての関連記事をご参照ください。

SA・PAとハイウェイオアシス、その背景にあるもの

民営化されたといっても高速道路は、入札によって決められたり、選ばれたりした民間会社が経営をしているのではないです。日本道路公団という特殊法人が、地域ごとに分割されてできた会社があり、利用者から料金を徴収して経営しているだけです。

高速道路株式会社法という特殊な法律で作られた会社で、現在の株主は財務大臣ただひとりです。いわゆるNEXCO3社(東日本、中日本、西日本)で、本州四国連絡高速道路、首都高速道路と阪神高速道路も同じ法律で会社化しています。

民営化は2005(平成17)年のことでも、民営化法案が成立したのは、刈谷ハイウェイオアシスが開業した2004(平成16)年です。数年間かけて検討した末のことなので、刈谷ハイウェイオアシスの計画は、民営化議論と同時進行だったのでしょう。

日本で最初のハイウェイオアシスは?

刈谷PAのかきつばた同様、松任海浜温泉も高速からでも利用できる温泉

日本初のハイウェイオアシスとされるのは、ハイウェイオアシス徳光で北陸自動車道徳光PAに1990(平成2)年に併設されたものです。徳光PAに接続しているこの場所は、はくさん街道市場という飲食と物販のミニモールのような施設があり、松任海浜温泉が隣接しているなど、一見刈谷ハイウェイオアシスによく似たところに思えます。

刈谷ハイウェイオアシスの物販、えびせんべいの里の試食サービスも大人気

ところが、刈谷ハイウェイオアシスほど成功していないことの他に、ハイウェイオアシス徳光は、今の姿になるまでにいろいろな経緯を経ていて、大いに違う点があります。この流れはハイウェイオアシスとは? を知るために分かり易い出来事になります。

そもそもはくさん街道市場は、かつては松任市(現在は合併して白山市)の第3セクターが1997(平成9)年にオープンしたまっとう車遊館だった施設です。その施設は経営破綻して幾度もの競売不調を経て、大きく価格を下げた後、民間会社が2013(平成25)年取得してはくさん街道市場となりました。

ところがはくさん街道市場は再び経営が行き詰まり、2018(平成30)年に倒産してしまったのです(営業は継続)。商業施設は後からできたもので、ハイウェイオアシス徳光は、もともと隣接する松任海浜公園と徳光海水浴場へ高速道路を渡る歩道橋、ラブリッジまっとうを架けて連絡の便宜を図ったものです。

ハイウェイオアシスとはなに? そもそもの意味は!

刈谷ハイウェイオアシスオアシスステージ付近では地域イベントも

最初のハイウェイオアシスは公園に行くのに、高速道路から直接利用することが目的で、そもそもの意味は、名前がイメージするとおり高速通行者も利用できる憩いの場を指したもの。これが都市公園だけでなく地方自治体や第3セクターによる、地域振興施設を連結することが意図(地域拠点整備事業)されるようになるのは、後のことです。

一般的な公園は都市公園法により、都市公園として定められています。大まかにいえば、誰もがそれぞれ自由に余暇を楽しめる、オープンスペースといったふうに決まっています。

関連記事:【公園総まとめ】公園選び写真満載の参考書!公園のすべてが丸わかり

利用者をどのくらいのエリアで対象にするかとか、それに対して満たす広さなどの基準により、都市公園法施行令で分類されてもいます。それを表にして解説した記事が、総まとめの記事にも、駐車場事情についての記事の中にもあります。

関連記事:裏ワザも!無料で使える駐車場ガイド 行政の分類と駐車場事情

逆に高速道路は、高速自動車国道法によって、「何人もみだりに立ち入ってはいけない」として、出入の制限を受けています。ある意味背反するものを繋いでいるのは、あくまで高速利用者のための利便施設(公園との連絡施設)である前提です。

またハイウェイオアシスを理解するうえで押さえておきたいのは、はくさん街道市場が前身含めて、競売により売却されていることをみても分かる通り、当時の日本道路公団の所有する土地にあったのではないということです。

これは現在でも変わらず、ハイウェイオアシスの土地や施設を所有しているのは道路会社でも、高速道路そのものを所有している独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構でもありません。あくまで高速道路関連でない外部との連結が前提です。

こうしたことを踏まえて、ハイウェイオアシスとは何かということをまとめれば、高速道路の道路や施設以外で、高速使用者の利便性などを鑑み役立つものを、高速道路から直接利用できるように、連結したものということになります。

ただし、ハイウェイオアシスを規定するような法律はありません。なにしろそもそもは公園なのですから。ありがちな一般道路からも利用できる高速道路の施設! という見方は、実は正しくなく、本来はあくまで高速道路からも直接利用できる公園です。

刈谷ハイウェイオアシスの噴水

刈谷ハイウェイオアシスにおいても、セントラルプラザはいかにも、SA・PAの施設然としているものの、正式な高速道路のPA施設は上下線それぞれに別にあります。結果として一般道からでも、それら高速道路施設も使えるようになっています。

ハイウェイオアシスとは? という問いへの答えがでたところで刈谷ハイウェイオアシスそのものに目を向けると、少々混乱するのは刈谷ハイウェイオアシス株式会社という民間企業の存在です。事業内容として、刈谷ハイウェイオアシスの管理・運営を行うと公表している会社になります。

岩ケ池公園を設けている刈谷市との資本関係はない、いち民間企業ながらセントラルプラザかきつばたなどの建物のオーナーで、刈谷ハイウェイオアシスを作るにあたって尽力した、刈谷商工会議所が出資を募ってできた会社なのです。

整理してみると、刈谷ハイウェイオアシスである岩ケ池公園は刈谷市の土地にあり、高速道路と連結するにあたって整備した商業施設などの建物は、民間活力の導入と云うことで、刈谷ハイウェイオアシス株式会社が建設して所有するということになります。

例えばおあしすファームは刈谷ハイウェイオアシス株式会社の直営、大観覧車は専門業者として有名な泉陽興業株式会社がテナントとして運営、かきつばたえびせんべいの里も店子となる関係です。

また都市公園法上、契約期限は10年までながら、岩ケ池公園の指定管理業者も刈谷ハイウェイオアシス株式会社、ちなみに刈谷PAの施設も、刈谷ハイウェイオアシス株式会社と刈谷市が出資する第3セクター株式会社オアシスタウン刈谷が、管理運営を任されています。

公園とハイウェイオアシス、関わりの事例は

本来みだりに立ち入ることが禁止されている高速道路の施設。連結対象としては、当初都市公園、後に市町村や第3セクターの地域振興施設、さらに法改正を経て条件付きで商業・レクリエーション施設に対象を拡大しています。

法律上の表現を抜粋
利用者のうち相当数の者が高速道路を通行すると見込まれる

ハイウェイオアシスという概念は拡大中

国土交通省と独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構の連名で、高速道路利便施設の連結についてどうするか! が具体的に示されています。2013(平成25)年12月に示された実施要項は、SA・PA事業への民間事業者等の参入促進の方針を受けてのものです。

高速道路利便施設として連結できるものとして、具体的に商業施設の例が加わりました。

具体例
売店、レストラン、ガソリンスタンド、ショッピングセンター、テーマパーク、遊園地、物流施設、ホテル等

これらを高速道路のSA・PAの駐車場に(もしくは本線に直接)繋げることが意図されて、プランに当たっての指針が出されています。こうしてハイウェイオアシスは、連結対象の範囲を次第に拡大してきています。

あくまで岩ケ池公園でなければならなかった刈谷ハイウェイオアシスに対して、都市公園とは関係のないものとして、存在できることが明確になっています。それでも大抵は呼称を禁止される訳でなく、ハイウェイオアシスと呼ばれ、今後もその形は続く見込みです。

高速道路の利便施設の形はハイウェイオアシスに限らず変化?

とはいえ、ハイウェイオアシスのような形がどんどん増えていくのかといえば、そうとも限らない事情もあります。ぷらっとパークウェルカムゲートウォークインゲートような一般路からのゲートを整備するのみならず、NEXCO各社は自前で一般道路からアクセスできる施設(EXPASA、NEOPASA、Pasar、ドラマチックエリア、PAVARIE、モテナスなど)を増やしています。

なぜなら45年間で高速道路の債務を償却して、無料開放するという約束は、また反故にされる可能性が高いとはいえ、建前としては今の道路会社は無料開放後は、道路の維持・補修やSA・PAなどの収益で存続することになっているからです。

民間と組むのもよいでしょう。ただ、できるならば収益をあげるためのノウハウを確立して置きたい! と思うのは自然なことです。そのため自らの手で計画、設置するSA・PAも、一般道からの利用などどんどん図られて、利便性を増す努力を推進していくはずです。

そうした事情を背景に、どのような展開が待っているかはさておき、公園とハイウェイオアシスの姿、これまでにご紹介した例があります。

鞍ケ池公園(愛知県豊田市、鞍ヶ池PA)

あくまでこれから開通する高速道路から地元も利益を得たいという願いがあった岩ケ池公園。PAと一体のものとして地元の努力の甲斐もあり、一緒に作られたものです。対して、後から高速道路を連結して利便性を高めただけという感じなのが同じ中京圏の鞍ケ池公園

公園の特徴となる全天候型遊び場はプレイハウス。そこに向かうには距離があるため、パークトレインが便利。付け加えられたハイウェイオアシス部分の特徴は、展望とこのパークトレインにコンビニエンスストア!

関連記事:子どもと無料で楽しむ鞍ケ池公園

刈谷ハイウェイオアシスと並ぶ観覧車のあるパーキングエリア

刈谷ハイウェイオアシスでも、象徴的な役割を果たす観覧車。傍から見ても乗車しても、楽しいものに違いはありません。中京圏と近畿圏にあとひとつづつ、同じようにSA・PAに観覧車のあるハイウェイオアシスがあります。

河川環境楽園(岐阜県各務原市、川島PA、川島ハイウェイオアシス)

国営木曽三川公園河川環境楽園を含む4つの公園があるのは、三派川地区と呼ばれるところ。木曽川が南に流れを変えるちょっと上流の、大きな中州になっている周囲に位置する公園のうち、東海北陸自動車道の川島PAと連結する河川環境楽園

ここのオアシスパークにも観覧車がそびえています。県営公園や水族館、研究施設などの複合施設にもなっているのが河川環境楽園個別の施設は融合して、連動しているようにみえます。

河川環境楽園を、運営体ごとに分けてみると国営公園(木曽三川公園)、県営の淡水魚水族館、第3セクター株式会社オアシスパークが運営する部分、NEXCO中日本による高速道路の駐車場部分、展示館も併設する研究施設(国、県)となります。

木曽三川公園なのは木曽川水園自然発見館で、河川環境の再現と自然体験の公園になっています。地域振興施設や遊戯施設、PAのような利便施設がオアシスパークにあるため、ここでハイウェイオアシスといっているのは、具体的には高速道路からの公園駐車場部分のみなのが、刈谷ハイウェイオアシスとちょっと違っている点です。

川島PA上り線の施設はごく簡易なもの、ただし奥の駐車場は河川環境楽園と連結

刈谷ハイウェイオアシスは、上下線とも独自のPA施設を持った刈谷PAに連結された公園と地域振興施設なのに対して、川島PAには上り線にこそ、ごく小さな建物が高速道路の利便施設として置かれているだけで、下り線には利便施設はなく、オアシスパークの便益施設を利用することになります。

縄張りがどうなっているにせよ、ハイウェイオアシスというものの本質は、PAに連結された公園、そして地域振興施設(そして現在では商業施設も可)なので、河川環境楽園そのものが川島ハイウェイオアシスと考えてよいのです。刈谷ハイウェイオアシスより早くからある川島ハイウェイオアシスは、地域振興施設も連結してよいということになってからできた、ひとつの事例になるでしょう。

そして、第3セクターの関与が、成功している具体例といってよく、確かに刈谷ハイウェイオアシスの原型となっているように思えます。コンテンツは強力で、神奈川県の新江ノ島水族館も運営する会社による、岐阜県営世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふなども大人気。

同じく河川環境楽園を管理者ごとに分けてみれば、国(木曽三川公園、研究施設)、岐阜県(オアシスパーク及びアクア・トトぎふ県営公園世界淡水魚園、研究施設)、NEXCO中日本(高速道路施設)になります。PA駐車場すぐ目の前にあるファミリーマートや、レストラン、インフォメーション、無料ロッカーなどと同居する岐阜おみやげ川島店などは、高速道路を対象とする利便施設としても機能しています。

民間企業と岐阜県、周辺自治体(各務原市、岐阜市、笠松町、岐南町)が出資する第3セクターが運営するオアシスパークは、公園と地域振興施設が同居していると考えるほうが(都市公園法上の規制を考えたうえで)自然です(また、簡単なヒアリングの結果でもそのような回答がありました)。

事実、株式会社オアシスパークの事業内容は、

岐阜県営公園世界淡水魚園(オアシスパーク)の維持・管理・運営、オアシスパーク内の商業施設及び、イベント等、集客・収益事業の企画・運営・管理、東海北陸自動車道川島パーキングエリア内、商業施設及び便益施設の企画・運営・管理

となっています。

利用者目線から言えばどうでもいいこと! とはいえ商業施設や遊戯施設が、公園施設なのかどうかは、国からの予算配分に影響を与えます。公園の縛りを超えて施設を設けられるのは、高速道路と連結することの経済効果ゆえなので、まさにハイウェイオアシスならではといえるでしょう。

関連記事:よく分かる河川環境楽園(国営木曽三川公園)

県立淡路島公園(兵庫県淡路市、淡路SA、淡路ハイウェイオアシス)

本州から淡路島へ渡る唯一の道路は高速道路。その明石海峡大橋を渡ってすぐのインターチェンジは淡路I.C。SA(サービスエリア)が併設されているインターチェンジになります。

そして淡路SAも県立淡路島公園へ連結するハイウェイオアシスとなっています。ここも明石海峡を見渡す観覧車がある高速道路に関係する施設です。このI.Cを入口とする一連のレジャースポットは、淡路島国際公園都市として県立公園の他、淡路島国営明石海峡公園淡路夢舞台などで構成されています。

関連記事:子どもと楽しむ淡路島国営明石海峡公園
(県立淡路島公園の取材は今後の予定となります)

公園と関係のあるハイウェイオアシスはどこに?

そもそものハイウェイオアシスの姿、公園と関係のある場所を全国から抜き出して、大型遊具があるかどうかを含めて一覧表にまとめます。これが本来のハイウェイオアシスのすべて。

公園と関係のあるハイウェイオアシス
名称 特徴
道立北海道子どもの国

砂川ハイウェイオアシス
道央自動車道砂川SA
1991年
(平成3年)
より

北海道
砂川町

全国2番目のハイウェイオアシス

観光施設ハイウェイオアシス館や都市公園と連結

大型遊具あり
ふしぎの森(ただし有料施設)
ヤッホーの森

道立噴火湾パノラマパーク

噴火湾パノラマパークハイウェイオアシス
道央自動車道八雲PA
2009年
(平成21年)
より

北海道
八雲町

民営リゾート施設を含む公園と一体化

大型遊具あり
まきばの冒険広場

豊浦町噴火湾展望公園

豊浦町噴火湾ハイウェイオアシス
道央自動車道噴火湾PA
1997年
(平成9年)
より

北海道
豊浦町

公園との連絡路と展望台

大型遊具あり
ローラー滑り台

最上川ふるさと総合公園

寒河江ハイウェイオアシス
山形自動車道路寒河江SA
2000年
(平成12年)
より

山形県
寒河江市

パークゴルフ場、フルーツガーデン、寒河江スケートパーク、ドッグラン、イベント広場のある山形県営公園と一体化
平尾山公園

佐久平ハイウェイオアシス
上信越自動車道路佐久平PA
1994
(平成6年)
より

長野県
佐久市

全国3番目のハイウェイオアシス

スキー場となる佐久スキーガーデンパラダと直結して開業

大型遊具あり
キッズランド(有料)
アスレチック広場

国営木曽三川公園河川環境楽園

川島ハイウェイオアシス
東海北陸自動車道川島PA
1999年
(平成11年)
より

岐阜県
各務原市

国営木曽三川公園の河川環境楽園は、ハイウェイオアシス、県営公園、研究施設などが複合して一体化した場所

遊具あり
せせらぎ広場
わんぱくフィールド
じゃぶじゃぶの河原

亀山サンシャインパーク

東名阪自動車道路亀山PA
2004年
(平成16年)
より

三重県
亀山市

三重県の都市公園とPA一体化、ハイウェイオアシス名も公園名に同じ
物産館の亀山ハイウェイオアシス館、遊具広場、水遊び場、バーべーキュー場、芝生広場など大型遊具あり
キッズランド
岩ケ池公園

刈谷ハイウェイオアシス
伊勢湾岸道路刈谷PA
2004年
(平成16年)
より

愛知県
刈谷市

本記事にてご紹介している岩ケ池公園となる刈谷ハイウェイオアシス
鞍ケ池公園

PA園地・PA展望台
東海環状自動車道路鞍ヶ池PA
2005年
(平成17年)
より

愛知県
豊田市

内回り(新東名方向より)側のPAにあるPA園地、PA展望台が鞍ケ池公園でありハイウェイオアシスである存在

本記事内でも触れ、関連記事のある公園です。

大型遊具あり
プレイハウス
ちびっこ広場

松任海浜公園

ハイウェイオアシス徳光
北陸自動車道徳光PA
1990年
(平成2年)
より

石川県
白山市

全国初のハイウェイオアシスとして公園駐車場と連結、特産品店とレストランの入ったはくさん街道市場、松任海浜温泉が隣に並ぶ(地域振興施設は1997年から)

大型遊具あり
かたらいの広場(コンビネーション遊具)
冒険の森(船型遊具、ザイルクライミング)

兵庫県立淡路島公園

淡路ハイウェイオアシス
神戸淡路鳴門自動車道路淡路SA、I.C
1998年
(平成10年)
より

兵庫県
淡路市

明石海峡大橋開通に伴い、公園のSAとの直結部分が、ハイウェイオアシスとして加わる

大型遊具あり
交流ゾーン

吉野川ハイウェイオアシス

徳島自動車道吉野川SA
2000年
(平成12年)
より

徳島県
東みよし町

特産品店や、イベント広場、遊覧船乗り場、キャンプ場、テニスコートなどが揃うレジャースポット、大型遊具のあるふるさとゾーンは公園そのもの

大型遊具あり
ふるさとゾーン

金立公園

金立ハイウェイオアシス
長崎自動車道金立SA
1996年
(平成8年)
より

佐賀県
佐賀市

薬草木を中心とする植物園とバンガロー、バーベキュー炉、研修室、草スキー場のある公園がSAと直結されてハイウェイオアシスとなる

ハイウェイオアシスと道の駅、ここにも公園?

さしずめハイウェイオアシスの連結範囲の拡大に伴い、連結対象となってきた地域振興施設は、いわゆる道の駅と被るところがある施設です。そんなハイウェイオアシスであり公園であり、道の駅となる例、道の駅みぶについての関連記事があります。

関連記事:よく分る道の駅みぶのこと【便利な公園の駐車場にある背景】

道の駅の駐車場は24時間使えることが条件です。ハイウェイオアシスの一般道からの駐車場はそうとは限りません。道の駅でもある場合、明確により利便性が高い面はこの点になります。

また高速道路との連結対象が拡大したことで、都市公園が含まれない、位置づけとしては、高速自動車国道活用施設となるハイウェイオアシスも現れています。道の駅は登録制で、認められれば設置にあたっては、国の支援などメリットがあります。

自治体が運営する都市公園であれば、国の補助も定められています。対して都市公園でないハイウェイオアシスであることは、求められれば国に連結料を払う立場になることになります。都市公園でもなく、地域振興施設でもない場合、支払いは求められることになるでしょう。

公園とは関係のないハイウェイオアシスである道の駅の例
道の駅富楽里とみやま(ハイウェイオアシスは高速バスストップ)
ハイウェイオアシスららん藤岡(ミニ遊園地のある道の駅併設タイプ)
道の駅あらい(ハイウェイオアシスは併設ホテル)

こうした例でもハイウェイオアシスと呼ぶのは、高速道路と施設の連結対象の拡大に伴う、便宜的な都合上のことです。道の駅でもあって、公園と関係のある本来の意味でのハイウェイオアシスの一覧もまとめます。

公園と関係があり道の駅でもあるハイウェイオアシス
名称 特徴
壬生町総合公園
とちぎわんぱく公園みぶハイウェイパーク
北関東自動車道壬生PA
道の駅みぶ
2009年
(平成21年)
より栃木県
壬生町
関連記事をご参照ください
小布施総合公園

小布施ハイウェイオアシス
上信越自動車道路小布施PA
道の駅オアシスおぶせ
2000年
(平成12年)
より

長野県
小布施町

道の駅おぶせでもある町の施設、小布施総合公園とPAが連結

大型遊具あり
遊具広場

ぎふ清流里山公園

美濃加茂ハイウェイオアシス
東海環状自動車道路美濃加茂PA、I.C
道の駅みのかも
2006年
(平成18年)
より

岐阜県
美濃加茂市

公園と道の駅に隣接する、ハイウェイオアシス側の駐車場にPAから車で移動可能、ここはI.Cでもあります
かつて有料だっただけあって、テーマパーク風の公園、遊具は有料の乗り物中心
小松中央公園

石鎚山ハイウェイオアシス
道の駅小松オアシス
松山自動車道石鎚山SA
2005年
(平成17年)
より

愛媛県
西条市

拡張を続け、いまでは石鎚山SAを中心部に据えるのが、道の駅小松オアシスを含む小松中央公園、遊具の他にスポーツ施設、キャンプ場、椿温泉など

大型遊具等あり
子供広場
チビッコ広場
トリムコース

まとめ:定義は複雑化!でも人気のハイウェイオアシスの典型

高速道路施設の活用がますます意図されて、連結対象が拡大しています。そんな今の時代背景とは関係なくできた刈谷ハイウェイオアシス。それなのにまさしくハイウェイオアシスというものの典型ともいえる形になっています。

まさしく制度に頼らずとも、先駆けだったスポット。その先進性こそ人気のスポットの背景にあったものといえそうです。いまだリニューアルが続きます。これからの姿も実に楽しみです。

公式サイト:刈谷ハイウェイオアシス